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あたしたちの宇宙、あたしたちの恐怖

SFを題材としたものが好きです。
映画であれ小説であれ、今の世の中をどうこう、よりも今の世の中とはちょっと違うものに惹かれやすい。

すっごいハマってるのか「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」です。
地球は最終戦争の影響で、放射線キップル(ゴミ屑)だらけになってしまって、人類は、本来であれば住めない環境に移住するか、地球に残るかの選択を強いられている。
情緒面、知能面で劣っているとされるスペシャル(マル特)は程度によって、収容所での生活を余儀なくされるか、地球に残る選択肢しか与えられない。
一般人は、移住の特典としてアンドロイドを政府から与えられ、過酷な環境でもアンドロイドを使って不自由なく生活することができる。

そんな折、一部のアンドロイドは脱走を企て、それを処理するための賞金稼ぎであるデッカードが本作の主人公。
今回のアンドロイドは最新型のモデルで、知能も高く人間と区別がつかない。

区別のつけ方は、わずかな表情の違いと、その人間性が「人間によるもの」か「アンドロイドによるものか」というのとの違い。

未来の地球では「共感」「本物であること」が重要視されるが、アンドロイドにはそれがない。
アンドロイドには理解できない「夢想」こそが、人間らしさであり、アンドロイドに感情移入してしまうデッカードや、マル特でアンドロイドよりも知能が低くどもりがちで感性も浅はかで孤独なイジドアが、アンドロイドを家族として迎えたり、などなど魅力的なキャラクターが多いのです。

以上、作品紹介終わり。

人間の知能を機械が凌駕する社会、というのは遅かれ早かれ、そういう時代が来ると思っています。
今だって、人間は漢字を書けずに漢字変換に頼りきりだし、電卓やExcelがないと計算もできない。
機械が高度になればなるほど、便利になればなるほど、人間はなぜ人間なのか、というのはSFとしてはありがちなストーリーですわね。

ザンボット3では、古代人に作られたコンピュータ「ガイゾック」が、知的生命体こそ害悪として、人間同士で憎しみ争い合う地球人を抹殺しようとします。
映画「イーグルアイ」では、アメリカ国に敵対するものを諜報するためのコンピュータ(イーグルアイ?)が、大統領の行いが誤りであったと「アメリカ国」のために大統領暗殺を企てます。

人間はいらない存在なのです。
環境を汚染し、互いに殺し合って憎しみを広げる。
人間さえいなければ世界は弱肉強食の秩序のもと、終わりないサイクルの中で平穏に過ごせるのに、人間は文明の力でその秩序を破壊しました。鳥獣類の長となったのです。
そして文明が高度になるほど、争い事はなくならないし、人間特有の知能は、機械に取って代わられ、創造物より劣る創造主の姿に、人類は直面するでしょう。


その時に重要視されるのは「共感する能力」です。
人類は共感する能力があるから、相手を思いやれるし、獣を食べない、という選択を取ることもできます。愛するということ、そのものが共感であったりします。